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海技免状(航海)を持ち、商船の乗組員として世界150の港にも行ったことがあり、水上警察勤務22年になるというハンブルグ水上警察第一水上警察署長マイワルド氏から聴取した概要は次のとおり。

なお、業務紹介用のパンフレット類は作成したものはないとのことであり、OHPによる業務説明であった。

(1) ハンブルグ港及びハンブルグ市

a ハンブルグ港

・ドイツを縦断するエルベ川が北海に流れ込む手前約130kmに位置し、入江のように幅広い大河となって河川港をつくりだしているドイツ最大の港である。

・ハンブルグの特徴

1]工業地帯が街の中心にある。

ロンドン市内にも工業地帯、造船所があるが、街の中ではなく郊外である。

2]保税港であり、貨物、コンテナ荷役・積み替え等物流の大動脈である。

b ハンブルグ市

ハンブルグ市は、人口約170万人で、ベルリンに次ぐドイツ第二の都市であり、ベルリンと同じく特別州である。

市の中心から40km圏までを加えたいわゆるハンブルグ経済圏の人口は約315万人である。

(2) ハンブルグ水上警察

イ 歴史

・ハンブルグ水上警察は、1787年に誕生したドイツで最古であるばかりでなく、ヨーロッパ中でも最古の水上警察である。今年10月26日で、212年の歴史となる。

当時、盗難が多く、商人等が自分達でコントロール出来ないので、ハンブルグ政府に申し出、政府から1人の士官と8人のスタッフが送られ、小規模で発足した。これがハンブルグ水上警察の始まりである。

陸上警察は、その70年後にできた。その間の陸上の犯罪担当は軍であった。

・ドイツにおいては、警察は日本とは違い、州の管轄である。

ただし、2つの例外がある。

1]連邦の刑事関係 「連邦刑事局」 在フランクフルトのビースバーデンテロ、スパイ行為、薬物等を担当している。

そこでは、コンピュータシステムを持っており、それぞれの州警察とネットワークしている。

2]国境警備隊(内務省)

国防省とは、第2次大戦以降、法律により区別されている。

 

 

 

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