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(3) 使用済みOA機器リサイクル

OA機器としては、パソコンおよびその周辺機器、コピー機が主要機器として挙げられるが、コピー機はリース物件が97.5%であり、回収・リサイクルルートがほぼ整備されていると考えられ、当面新たな処理需要はないと見られる。パソコンに関しては、(社)日本電子工業振興協会が中心になって製造事業者22社をとりまとめ、2000年3月までにリサイクル行動計画を策定し発表するとしている。同振興協会では、パソコンの平均使用年数を7年とみて1995年以降出荷されたパソコンが急激な伸びを示していることから2002年以降、排出量も急激に増大するとみている。1997年ベースで排出量は4万トン程度とされ(第2章(4)を参照)、パソコン大手製造事業者のNEC、富士通がすでに回収・リサイクルルートを3万トン/年程度整備していることから、大きな処理需要は今のところ顕在化していない。しかし、パソコンのリサイクル率目標が業界として定められ、さらに法制化によってリサイクルが義務付けられる動きもあり、2002年以降の排出量急増に対応していくには、処理能力を大幅に増大する必要が出てくる。

ところが、電子工業振興協会の担当者によると、パソコンは省スペース化が進み、今後のパソコンの表示部分はデスクトップも液晶が主流となることなどから、2008年における1千万台程度の排出量予測に対し、重量は10万トン程度でしかなく、大手パソコンメーカは引き続き処理ルートの増強に努力するであろうし、家電メーカのパソコンは廃家電処理施設で処理が進むと考えており、新たに処理施設の設置はほとんど必要ないだろうとの観測をしている。

しかし、1999年のパソコン出荷台数シェアでは、IBM、アップル、コンパック、デルコンピュータの海外製造事業者の合計シェアが22.6%あり(第2章図-2・32参照)、パソコン専業製造事業者、家電メーカ系以外のその他メーカのシェアも11.6%あり、これら国内に処理ルートを持たないメーカに対しては新たな処理施設の構築が必要になってくるものと考えられる。また、これまで、75%程度がリースを中心とした事業系ユーザであったものが、今後はネット販売を中心とする家庭系ユーザが増大すると考えられ、今までの回収ルートが使えなくなることも考えられる。しかも、記録内容を買い換えたパソコンに移動するため、買換え時期と排出時期にズレが生じると考えられ、家庭系ユーザは宅配便などを使った使用済みパソコンの排出を選択することが十分に考えられる。

このように考えてくると、神戸港湾地域での廃OA機器処理施設は静脈物流の再構築を含めて整備すれば十分実施する価値のある事業形態がとれるものと考えられる。

 

 

 

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