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(7) 食品廃棄物

 

厚生省の推計によると、食品メーカ、スーパーマーケット・百貸店、外食産業、ホテルなど大手事業者の生ゴミ、残飯、売れ残り商品などの食品廃棄物発生量は年間1,900万トン(1996年)に上るとされ、食品メーカが1,300万トン、スーパー、百貨店、外食、ホテルなどの食品廃棄物が600万トンとみられている。リサイクル率では食品メーカが48%に対して、大型小売店、外食産業、ホテルの食品廃棄物のリサイクル率は1%にも満たず、そのほとんどが焼却処分されている。一部の大型小売店が食品加工くずや売れ残り商品をコンポスト化(肥料化)して、有機栽培農家と連係して有機栽培野菜を販売するという循環型生産システムを構築しているところもあるが、未だ少数派に留まっている。

農林省は、この食品廃棄物の一定量を大手事業者にリサイクルを義務づける「食品廃棄物再商品化法案(仮称)」を2000年の通常国会に提出する方針を明らかにしている。これによると、食品メーカにはリサイクル率50%以上、それ以外には10〜20%のリサイクルを義務づける方向が考えられている。

リサイクル技術としては、コンポスト化以外に、家畜飼料化、養殖漁業飼料、バイオマスによるメタン発酵などが考えられる。

 

(8) 繊維廃棄物

 

繊維製品の廃棄物は、家庭の古着や古布として年間約106万トンが廃棄され、その内の90%は一般廃棄物として焼却処分されている。また、繊維産業から排出される繊維くず(産業廃棄物)の約半分は埋立てないしは焼却処分されていると推定されている。

リサイクルされる繊維くずは再度綿に加工され、バージン繊維と混紡で再生糸化され、軍手やフェルト(自動車材料等)に加工される。しかし、軍手やフェルトは東南アジア等との競合で需要が先細りしており、繊維のリサイクルはますます難しい局面を迎えている。

繊維産業では、繊維くずのリサイクル技術の開発に真剣に取り組んでいる例もみられる。例えば、グンゼ(株)は綿とリサイクルポリエステルを原料としたテキスタイル素材を提案していたり、リーバイ・ストラウスジャパン(株)はデニム生地の裁断くずを製品ラベルに再利用したり、ユニチカ(株)がリサイクル衣料を原料にボタンやファスナーに加工する技術を開発しているなどである。

一方、ペットボトルリサイクルによって再生される原料は、ポリエステル繊維化されて作業服やカバン材料、カーペット材料などに再利用されることから、この面でも、リサイクル製品の需要を拡大して行く必要があり、繊維製品製造業が東南アジア、中国等での重要な産業となっていることを考え合わせると、ボーダーレスの循環型産業を構築することも視野に入れる必要がある。

 

 

 

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