4. フェデラル・エクスプレス
フェデックスは、世界のGDPの90%を生産する地域間において、通関手続きを経たうえで24-48時間以内にドア・ツー・ドアで配送するサービスを提供を売り物にしている。フェデックスは路線運航権とそれを支えるインフラストラクチャーにより、現在、世界最大の総合航空貨物輸送企業となっている。145,000人の従業員が、624機の自社運航機と42,500台以上の自社配送車を用いて、1日310万個を超える貨物を配送している。特に、フェデックス パワーシップ、フェデックスシップ、フェデックスインターネットシップ等の充実したコンピューターシステムを有している。
(担当者との質疑応答、意見交換の要旨)
・アジア・太平洋地域の30ヶ国をカバーしている。アジア・太平洋地域のハブとしてフィリピンのスービック空港を位置づけている。週260便の自社機運航をしている。
・日本においては全国の約70%の地域をカバーし、全国25の営業所を有している。
・日本への乗り入れ空港は成田空港、関西国際空港、仙台空港である。仙台空港へは成田空港からセスナ機で輸送する場合がある。ただし、成田空港でなかなかスロットがとれない。
・米国にはメンフィスにスーパーハブ空港を有し、インディアポリス、ニューアーク、オークランド等にハブ拠点を有している。これはメンフィスではハブ機能が足らなくなったためである。
・メンフィスにフェデックスのホストコンピュータがある。
・関空便を来年4月には規模を拡大する予定。また、静岡からの西日本で日本での取扱量の約3割となっている。
・2005年には中部国際空港に乗り入れを予定している。乗り入れ空港の条件として3,500mは必要。3,000mでは米国向け貨物は減量することになる。神戸空港に寄港する場合も3,500mが必要。
・現在、日本からヨーロッパ向けは米国経由となっている。
・関空から米国向けに対しては夜の1時40分に出発する。それに対して、成田では夜の11時に出発し、アンカレッジで時間調整と積み増しを行い、メンフィスに向かう。
・アジアのハブ空港としてスービックでは充分でなく、いずれ機能オーバーフローする。
中国、日本に近い拠点が必要となろう。
・ハブ空港の理想的条件
24時間空港
24時間通関体制
自社ハンドリング
オープンスカイ
整備されたインフラ
柔軟なフライトオペレーション 等