・子会社化したのは、親会社の資産を必ずしも利用せずに荷主の物流を最適化する立場になるためである。子会社のデメリットは、親会社からの情報がときとして、流れなくなることである。
・シュナイダーロジスティクスとしては、ノンアセットとなる。シュナイダーナショナルのトラックは、取り決めにより10%を確保することにしている。
(4) 情報通信技術の活用状況
・物流管理(在庫管理、入出庫、貨物トレース、B/L)。在庫管理情報については、関連主体間(顧客、サプライヤー間からアクセスできるようになっている。)
・商流管理(料金請求、パーチェイスオーダー等)
・国際輸送の場合には、B/Lやパーチェイスオーダーは関連主体間で共有。メッセージコードは国際標準を利用(UNEDIFACT)。社内において、国内標準に変換。
・荷主間のメッセージとのコード変換も実施(一般に物流業者と荷主業者でコード体系が異なるため)
・オーナードライバーには、コンピュータ等をリースし、またEDI利用の指導も行っている。
(5) 成功要因
・経営的には、全米有数のシュナイダーグループの一員であるため安定的であり、対外的な信頼性も高いと考えられる。一方で独立企業となることで顧客サイドにたった物流提案をアピールする。顧客とする企業も大企業が多い。
・修士課程や博士課程の卒業生も数多くおり、人材が一番の強みとの自負あり。
(6) 現状の問題や課題
・分社化することにより、時として親会社からの情報が流れにくくなることがある。
(7) 日本の市場について
・複数の日本企業と協力関係を持っている。特に三井物産は、アジア地域において統括本部機能や倉庫施設の利用等を含めて関係が深い。
・日本市場は、企業文化の面で欧米と異質であり自ら進出するつもりはない。