2. 企業活動における物流環境変化と地域物流システムへの影響
この章では、近年の物流を取り巻く環境変化を分析し、ベイエリアの物流システムに与える影響を分析する。
1) 物流情報化
従来、物流における情報化というとEDI、NACCS等であったが、今日、荷主企業との間で付加価値物流を実施する際には、オープンな情報システムを導入することが前提となってきている。
特に、今後、大きくマーケットが拡がるであろう電子商取引と関わりのある物流を実施するためには、情報化が重要な条件となる。
(1) e-ビジネスの拡大
一般企業において経営のスピード化、効率化を求め、コンピュータの導入によるe-ビジネス(情報化)が拡大している。次図は、e-ビジネスの一面であるB-Cビジネス(企業・消費者間のビジネス)を取り上げたものである。米国での市場は巨大であるが、今後、数年伸びることが予想されている。また、わが国においても市場の拡大が数年後には2倍程度になるものと予想されている。
このように、一般企業ビジネスにおいてe-ビジネスの拡大に対して、物流業も情報化を進めることが、物流業務の高度化の前提となってきている。