2]サプライチェーン物流事例 〜松下電器産業(株)〜
総合家電メーカーである松下電器産業では、製品の特性にあわせ多様な物流を事業部ごとに展開している。国際物流についてみると、多くは生産計画に基づく海上物流を実施しているが、製品特性によっては航空物流も利用している。
また、近年、サプライチェーンマネジメントの考え方を松下流に解釈した物流を実施している。
物流の特徴
・多様な物流を、それぞれの担当事業部が実施している。
・関連会社の松下物流など、現業も各事業部ごとに実施されている。
・航空物流が利用されるケースは全体から見るとすくないが、
鮮度性の高い製品、コンパクトでJIT物流上の製品等で利用される。
・サプライチェーンマネジメントの考え方
SCMは基本的にリードタイムを短くするための手段として捉えている。
リードタイム:松下では、通常、需要予測の難しさから生産量は少な目に生産している。したがって、製品がヒットした場合、如何に早く市場に再投入できるかが重要な物流戦略となっている(製品供給のリードタイムを短くする)。
したがって、デマンドチェーンマネジメントを基本的な考えとしている。
サイクル物流については、自社単独というよりは、他社との提携、共同で取り組む可能性が高いと考えている。
(松下電器産業の物流全体の概要)