日本財団 図書館


テ]

 

電気防食:電流を流すことにより鋼材を腐食から守る方法。外部電源から電流を流す電源法と亜鉛、アルミなどの卑金属を鋼材に接続して電流を流す電流外部陽極法がある。

点錆と点食:お互いに独立して点々と散在するさびを点さびといい、これが腐食に発展したものを点食、さらに径に比べて深く進行すると孔食ピッティングという。

展色剤:塗料中で顔料を分散している液体成分。主として樹脂と溶剤より成る。「ベヒクル」「ビヒクル」ともいう。

定着乾燥:親指と人差指との間で塗膜をはさみ、ねじらないで最大の圧力で押さえたあとを柔らかい布で軽く拭いたとき、親指のあとが残らない状態をいう。

 

ト]

 

トマリ:塗料の隠ぺい力をいう。

ドライヤー(乾燥剤):展色剤に少量添加して、その乾燥性を独立の場合よりも促進させるもの。

 

ナ]

 

ながれ(running):塗装したとき、塗膜が均一な厚さにならないで流れてしまうこと。

なじみ(affinity):被塗装物体表面と塗料および塗装間同士における親和性をいう。

 

ニ]

 

にじみ(ブリード):塗料を塗り重ねる場合、塗り重ねられた塗膜が塗料中の溶剤に溶け、その塗膜の色が表面ににじみ出す現象。

二次素地調整:一次プライマーが塗装された状態で製作された構造部材に対する防錆塗装前の素地調整である。パワーツール処理やブラスト処理がある。

 

ヌ]

 

塗替え周用:塗装後、塗替えをするまでの周期をいう。

 

ネ]

 

ネタ:材料としての塗料。

粘ちゅう度:流体が流れるのに必要なずり応力(せん断応力)と流れの速度との関係をいう。あまり粘ちゅう度が大きいと塗り難く、粘ちゅう度が小さいと流れやすい。

粘着乾燥:塗膜を押さえつけないで、指頭をかるくすべらせたとき、指頭にわずかの塗料もつかない状態をいう。

 

ノ]

 

ノンサンプライマー:仕上がり塗装外観の調整工程としてのサーフェーサーの要素と付着性、耐食性を合わせもった研磨を必要としないプライマーをいう。

 

ハ]

 

白化(blushing):高湿度の時に、比較的乾燥の速い塗料を塗装したり、低温時の塗装などで塗膜面に水分が凝結し、その部分が白っぽくなる現象。白亜化(chalking)と異なる。

バインダー:塗料中の樹脂部分。

ハイビルド系塗料:一回の塗装で厚い膜が形成されるように調整された塗料。

爆発限界:溶剤等の蒸気が空気と混合して爆発するガス濃度には範囲があり、各種溶剤によってその濃度は異なるが、爆発する最低濃度を爆発下限界濃度、最高濃度を爆発上限界濃度という。各種溶剤によって、その値は異なる。

はがれ(剥離):塗膜と鋼材面あるいは塗膜と塗膜の間の付着力が低下したときに生じ、塗膜が消失している状態。通常、結露しやすい下フランジ下面などに多くみられるが、塩分の付着が原因になることもある。

ハジキ(crater):塗料が反発されて塗膜に生じたくぼみをいう。光沢のある平滑な古い塗膜へ塗装したときや、湿った、または冷たい素地に塗装したときに起こる。

 

ヒ]

 

pH:水素イオン濃度指数。酸、アルカリの強さを示す。pH7が中性、7を超えれば酸性、7未満はアルカリ性である。

ピット(pit):メッキ面に凹状のある状態をいう。原因として水素ガスがメッキ面に付着して、メッキ金属の析出を妨げた場合に起こる。

ひびわれ:塗膜に生じた亀裂。表層のみの浅い割れをチェッキング、素地に達するような深い割れをクラッキングという。「クラック」「われ」ともいう。塗膜の異常乾燥収縮、老化収縮などにより生じる。

ピンコロ:一回塗りのこと。

ピンホール:塗膜を貫通する小孔。ピンホールの有無はピンホールテスターで検査する。

ピンチョーハケ:より鉄線柄の先に毛のついている刷毛。狭い空げき部内の塗装に適している。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION