シリコン:けい素のこと。
シリコーン:オルガノポリシロキサンの総称で、性状からシリコーン油、シリコーンゴム、シリコーン樹脂などと呼ばれている。
シンナー:塗料等に用いる有機溶剤で、溶剤、助溶剤、希釈剤の総称をいい、塗料を塗装に適するように薄めたり、塗装用具の洗浄に用いる。
シリコン樹脂塗料:シロキサン結合(-Si-O-Si-O-)からなる主鎖のSiにメチル基、フェニル基などの有機基が側鎖として結合した構造をもち、塗装用として耐熱性あるいは耐候性が要求されるところへ使用される。特に耐熱塗料としてよく使用される。
ス]
スケ:塗膜を通して被塗面が肉眼で認められること。
スケール:金属表面の酸化生成物を、広い意味でスケールという。
ストリッパブルペイント:ストリッパブルコーティング、可剥性プラスティック等ともいう。ペイントという場合は、通常顔料が入っているが、この場合は着色剤以外は入っていない。一次防錆が目的であり、必要なときには剥ぎ取ることができるのが特長。
スラッジ:水溶液中で、金属との反応による、目的外の沈降生成物をスラッジという。
水素ふくれ:溶接部を溶接直後に塗装したとき、後日溶接部に溶解した水素がビード表面より放出されることによって生じるふくれ。
セ]
セディメント:シンナー(あるいは塗料)中の沈殿物(かす)のこと。又は塗料を希釈して顔料や展色剤中の皮などが沈殿したことをいう。
セパレーション:塗料の成分の一部が分離して均等性を失うこと。
ソ]
素地調整:塗料の付着性及び防錆効果を良くするため、手工具、機械、化学薬品などを用いて、被塗装物体表面を清浄し塗装に適するような状態にすること。下地処理、下地調整、ケレンともいう。
層内剥離:塗料を何層か塗り重ねると、それぞれの塗膜層ができる。塗膜の付着性試験を行った場合、これら塗膜層の境界面で剥離せず、層の内部で凝集力が破壊する剥離現象。
タ]
タッチアップ塗装:補正、もしくは補修塗りのことをいう。塗膜損傷部の拾い塗りのこと。
耐食性:ある環境の腐食作用に耐える材質の性質をいう。
耐候性:屋外に晒されて日光、風、雨、雪、結露などの影響に耐える性質。
耐候性鋼板:耐候性の高い鋼板。少量の銅、リンなどの添加元素化合物が、鋼の表面に生じた錆の中に凝縮し、安定的な保護層を形成し錆の進行を抑制する。
退色:塗膜を暴露した場合、劣化により色相が褪せること。色相が変化する変色も含めて変退色ということもある。
ダスター刷毛:清掃用などに用いる毛あしが長い刷毛。
ダストスプレー:スプレー塗装を行う場合、ノズルチップから吐出された塗料の微粒子から溶剤が蒸発し、乾燥状態になって塗装されること。ドライスプレーともいう。また、このような状態で塗装された塗料は粒子のままで付着し平滑な膜にならない。この粒子をスプレーダストという。
チ]
チキソトロピー:揺変性、触変性、凝液性などと訳す。振動、動揺などの機械的衝撃を与えると、みかけ粘度が低下(ゾル状化)し、静置すると元にもどる(ゲル状化)現象。塗料にはこの性質がある。膜厚形塗料はチキソトロピー性が大きい。
チェッキング:塗膜のひび割れの一種で、素地まで到達していない割れをいう。
チンコー:塗膜が表面乾燥し、内部が未乾燥の中うみ状態になり、塗膜表面にしわが生じること。油性錆止めペイントを厚塗りしたときなどに生じる。
ちぢみ:塗膜表面がちぢんで縮緬(ちりめん)のようなしわができる現象。原因はいくつかあるが、代表例は、ある塗膜の上にその塗膜を溶かすような強い溶剤が含まれている塗料を塗り重ねた場合に起きる。
ツ]
つやムラ(光沢低下):塗装後数時間または2〜3週間以内に起こる場合を指す。原因は被塗面に水分がスウェットしたり、旧塗膜の吸い込みが多かったり、不適当なシンナーの使用、塗膜の不均一な厚さ等がある。