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SIS:ケレン方法とケレン程度を定めて写真集になったスウェーデンの規格。世界的に用いられている。

MIO塗料:MIO(雲母状酸化鉄)顔料を用いた塗料。耐候性があり、上塗りの塗料との付着性がよい。ヨーロッパでは70年以上使われているが、日本では主に「中塗り塗料」として昭和40年代後半頃から普及している。

エアゾール試験:目的の溶液を回転多板式アトマイザーで5〜25μ程度の微粒とし、その雰気中に試料を晒して、腐食、錆などの状態を調べる試験。

エッチング:薬品浸漬・塗布又は陽極電解をすることによって、金属の表面を軽く荒らす手法。必要性のある腐食である。

エッチング・プライマー:塗料中に燐酸を含み、この燐酸が金属素地に作用して防食層を形成し、金属素地に定着するようつくられた塗料をいう。一般に下地塗料として用いられ上塗り塗料との密着性を向上させる性質を有している。

液体ホーニング:金属製品に対して研磨材(又は研磨材に適当な腐食抑制材を加えた水)を吹き付けて清浄にすること。

塩水噴霧試験:個試料が入れてある装置中に、外部から圧縮空気で塩化ナトリウム溶液を噴霧して試料の腐食、錆などの状態を調べる試験。一般にマイナス35℃、5%の食塩水溶液を使用する。

エナメル:油ワニスと顔料を練り合わせたもの。

エノ油:エゴマの種子から採れる乾性油で、あまに油と大体類似した性質を有しているが、焼けやすい傾向がある。

エポキシ樹脂エステル:エポキシ樹脂を脂肪酸や樹脂酸などでエステル化したもの。この種の塗料は、乾性油を使用したものと同様酸化重合形乾燥となるため、硬化剤を必要とせず、1液型エポキシ樹脂塗料と呼ばれている。

エリクセン試験:金属板のさく性変形能や塗膜の押圧強度を測定する試験。

塩化ゴム:天然ゴムを四塩化炭素などに溶解して塩素化して得られる天然ゴム誘導体である。

 

オ]

 

オーステナイト:炭素を固溶した鉄の高温での組織で、常温では得られないが、18Cr-8Niのような合金鋼では常温で認められ、耐食性にすぐれている。

 

カ]

 

カーボン:一般には炭素のことであるが、鉄鋼中に含まれている炭素が、酸洗いの後に他の物質と比較して、特に鉄鋼表面に多く溶出付着している場合にこのようにいわれる。

かすれ:塗装した際、塗料が十分に塗り込められず、所々に塗料が塗られていない箇所が生じること。かすれたような状態なのでこう呼ばれる。

からみ(スラグ):ブラスト処理する場合の研掃材の一種として用いられるもので、製鉄の炉で金属を作り出す際に生じる非金属性のかすのこと。主としてけい酸、金属酸化物からなる。

火炎清浄:金属に火炎を吹き付けて、錆、ミルスケール、古い塗膜を剥がして清浄すること。

化学研磨:金属表面を平滑にしたり、又は光沢を出させる目的で化学薬品の水溶液中で金属表面を溶解すること。

化学的防錆:金属製品を酸浸漬、電解酸洗い、アルカリ液電解、水素化ソーダ浴、アルカリ液煮沸などの方法によって処理し錆を除去すること。化成処理、化学的又は電気化学的な処理によって金属表面に安定な化合物を生成させること。燐酸塩処理、黒染処理、クロメート処理などがある。

可使時間:多液型塗料を使用時に混合して、その塗料を使用しても差し支えない経過時間。ポットライフともいう。

かぶり:塗膜表面にくもりがあること。又は隠ぺい力

乾食(乾式腐食):高温で水の存在なしに起きる鉄の酸化。代表例として熱間処理鋼材表面の黒皮(ミルスケール)がある。

顔料:溶剤に溶けない微粒子で、塗膜に色づけする着色顔料、塗膜を肉付けする体質顔料、錆止め効果のある防錆顔料などがある。展色剤(ビヒクル)とともに塗料を構成する主要成分。

活膜:被塗物体の表面によく付着し、物体表面を外界から遮断して塗膜としての所期の目的を十分果たしているものをいう。

乾燥剤:錆止めの目的で包装内部の湿度を低下させるために使用する材料。一般にはシリカゲル、活性アルミナなどが用いられる。

皮張り:容器中で顔料の表面が乾燥して皮を張る現象。自然乾燥形塗料に多い。

ガン肌:塗料の粘度が高い時、スプレー・ガンの運行速度が速い時、下塗りの吸い込みがはなはだしい時に塗膜の流動性がなくなり、塗面が凹凸になる現象。

完全乾燥:爪やナイフの刃で塗膜を剥がすのに非常に困難な状態をいう。

 

キ]

 

局部腐食:腐食が表面全体に均一に進行せず、局部的に集中して起きた状態をいう。腐食電池の陽極の位置が固定される場合に生じる。孔食、すきま腐食などが局部腐食の代表的な例である。

 

 

 

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