日本財団 図書館


b. 深層へのCO2貯留

深海底貯留は、海底にCO2を閉じ込めて、その影響範囲をできるだけ局在化させようとする貯留型隔離方式である。図6.2.4-1に、液化CO2の船舶輸送と深海投入システムのイメージを示す。深海底貯留については、CO2を処分する地形に関して、平坦な海盆部に処分するのか、深海の窪地に処分するのかで、様相が異なってくる。前者について、幅が100km程度にわたる平坦な海盆部の一部にCO2を処分する場合、CO2処分の直下地点では生物が死滅することが予想されるが、速い流速の海水によって、急速なCO2の希釈が期待され、結局は影響域は狭いと考えられる。この方法では、深海底でのCO2の溜まりの寿命は100年程度であると想定されている。一方、後者について、幅が10km程度の窪地内にCO2を処分する場合には、地中処分に匹敵する数千年以上の隔離が期待できる。窪地内では海水の流速が遅いため、海水へのCO2の希釈が抑制され、密度成層が形成する。

 

129-1.gif

図6.2.4-1 液化CO2の船舶輸送と深海投入システムのイメージ

(出典:黒田千秋、宝田恭之「地球環境問題に挑戦する」(1997))

 

c. 陸棚域帯水層への地中処分

CO2の地中処分技術としては、多孔質の地層の利用、地中空洞の利用、石油貯留層への炭酸ガスの圧入(石油増進回収)が挙げられる。図6.2.4-2に、天然ガス層・帯水層へのCO2の圧入とメタンの回収の模式図を示す。この中で、多孔質の地層として油田、ガス田、帯水層、水溶性ガス田等があり、地中空洞として岩塩空洞、掘削空洞、鉱山廃坑等がある。地中空洞を利用する方法は、空洞の大きさによって処分量が規定され、また開発コストが膨大となることから、多孔質の地層の利用の方が適していると言える。また、開発コストが膨大となることから、多孔質の地層の利用の方が適していると言える。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION