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4.3 タンパ湾

 

タンパ湾は、メキシコ湾に向かって開けたフロリダ州で最も大きなエスチュアリーであり、平均水深は約4mと非常に浅い。湾の面積は1,000km2ほどであるが、流域はその6倍近くの広がりを持ち、そこに現在200万人以上が住んでいる。1960年代から1970年代にかけて、流域の人口増加に伴い湾に流入するようになった過剰の栄養負荷(とくに窒素)による植物プランクトンの増殖(濁りの増大)と、港湾など沿岸開発のための浚渫・埋め立てが主な原因となって、湾の環境は著しく悪化した。特に、1950年頃には湾の沿岸一帯に繁茂していた海草藻場は、そのため壊滅的な打撃を受け1982年までに半分ほどに減少し、それは湾内に生息するさまざまな資源生物にも大きな影響を及ぼした。

 

タンパ湾の概要

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図-4.3.1 タンパ湾の概要

(Charting the Course for Tampa Bayより)

 

 

 

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