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4.2 チェサピーク湾

 

チェサピーク湾は、メリーランド・バージニア・ペンシルベニアの3つの州に沿岸を接し、瀬戸内海のおよそ半分ほどの面積を持っている。特徴的なのは、非常に浅いことであり、平均水深は約6mで、岸近くの細長い支湾を除いても瀬戸内海(平均水深37m)の半分程度しかない。その反面、湾に流入する河川の流域面積がきわめて広く(河川水流入量は瀬戸内海の3倍程度)、流域面積と湾の容積の比率が、世界の他の海湾に比べて著しく大きい。しかも流域には、ワシントンをはじめとする大都市(流域人口は約1,500万人)や広大な農地をかかえているため、河川を経由して湾に流入する栄養塩や有機物の負荷量の増加が過度の富栄養化を引き起こしており、底層の貧酸素化や濁りの増大にともなう藻場の衰退などが大きな問題となっている。言いかえれば、流入負荷を軽減することが、この湾の水質その他の環境条件を修復する上で、最も重要な課題ということになる。

 

チェサピーク湾の概要

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図-4.2.1 チェサピーク湾の概要(ホームページより)

 

 

 

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