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4)広島県五日市干潟(干潟)

 

【生息場創出において重点を置いている事項】

3]周辺環境・他の生息場との関連

周辺に他の干潟があったため、工事中には鳥類がそこへ退避することができた。

 

広島県八幡川の河口に位置する自然干潟は鳥類の採餌、休息の場となっていたが、埋立によってこの大部分が消滅することとなった。五日市干潟は消滅する干潟の代替として、埋立地に隣接した場所に造成された人工干潟である(図-3.2.6)。

造成された人工干潟は八幡川河口干潟に隣接している。人工干潟と八幡川河口干潟における鳥類の個体数は、工事中には減少したものの完成直後から急増したことが報告されている(図-3.2.7)。これは、鳥類が工事中には約5km離れた御手洗川河口干潟へと退避していたためであり、このように一時的に退避可能な場所が周辺に存在するかどうかが、鳥類生息場造成の成否に重要であることが指摘されている(小倉・今村、1995)。

一方、造成された人工干潟では台風等による浸食が起こっていることが指摘されている(港湾環境創造研究会、1997)。このことも、波浪等の外力の条件からみて適切な場所を選択して造成することの重要性を示している。

 

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図-3.2.6 人工干潟の位置

(港湾空間高度化センター、1998a)

 

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図-3.2.7 カモ類の個体数の推移

(港湾環境創造研究会、1997)

 

 

 

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