物質収支の視点でみると、環境悪化は流入負荷による水中の栄養塩や有機物量の増大に端を発している(図-1.1.3参照)。したがって、根本的な環境改善を行うためには、増大したこれらの物質を生物体にかえて貯留すること、さらにこれを何らかの方法で系外へ除去することが有効と考えられ、適用技術はこれを持続的に実現するものであることが望ましい。
表-1.1.1の取り組み内容のうち、干潟・浅場造成、藻場造成、漁獲、覆砂、海水交換の促進、曝気の6つの技術をとりあげ、それらが物質収支のどの部分に作用し、環境改善に寄与するかを図-1.1.4に示す。上記の観点でみると、これらの6つの技術は表-1.1.2のように評価される。