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2.2 自動水平保持渠底走行方式の選定

 

渠底の表面に傾斜、凹凸、電線、残材等の障害物があっても溶接装置に影響を与えず水平保持走行出来る走行方式を以下のように検討・選定する。

a. 凹凸部の走行方法

b. 溶接機の保持方法

 

a. 凹凸部の走行方法

台車が凹凸のある地面を安定走行するには、全ての車輪が路面に接地した状態で走行できることが重要である。

4輪車の場合、一般的にスプリングや空気圧を使ったサスペンション等が使用されているが、急激な輪重変動(例、人の飛び乗り)があった場合、車体が大きく揺れ溶接に悪影響を与える。

原始的であるが、サスペンションを使用していない3輪車式は常に全ての車輪が路面に接地されており、凹凸路面の走行に適している。しかし、3輪車は4輪車に比べ、車輪数が1ヶ少なく偏荷重等によって転倒しやすい問題がある。

この様なことから、4輪車でかつ4輪の全ての車輪が路面接地し、安定走行できる機構を検討した。図2.2.1にクレードルを使用した4輪車の機構図を示す。

本機構は、進行方向に対し左側の2輪は通常の車両と同じように車体に取り付けられるが、右側の2輪はクレードルに取り付けられる。クレードルはピンを介して車体に取り付けられ、車輪が凹凸によって車輪が上下する場合、ピンを中心に回転しもう一方の車輪を反対方向に上下させ、常に輪重を一定にする。これにより4車輪においても全輪接地を可能にしている。

 

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図2.2.1 クレードル式4輪車の機構図

 

 

 

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