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(3) ステップ3:機器設計における企業間ワークフローの再定義

造舶Webによる設計・技術情報の電子的交換実現は、各社における業務改革促進のみならず、情報交換タイミング見直しを通じて舶用機器設計プロセスを抜本的に革新する可能性を含んでいる。

現在の造船所・舶用機器メーカ間の設計・技術情報交換では、注文仕様書、協議図書、納入仕様書、工事図といった図書形式による一括情報交換が行われている。しかし、各図書を構成する情報をデータ項目レベルで見ると、メーカで作成・確定するタイミングや造船所で利用するタイミングが異なり、個別データ項目単位での交換が合理的であると思われる。データ種類に応じた交換タイミングの定義と交換の実施は、現状の紙ベースの情報交換では運用面から見て現実性に乏しいが、電子的交換が実用的になると、その実現可能性は大きく向上し、情報を一括して交換する必然性はなくなる。図7-3に示すように、ある図書(例えば納入仕様書)を構成する個々のデータについて、必要なタイミングでデータ交換するよう情報の接点を再定義し、そのタイミングに基づいて造船所・メーカ間でデータ交換を行うことも可能となろう。その際には、以下の効果を期待できる。

 

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