図7-3 データ交換タイミング再定義による企業間ワークフローの再定義(イメージ)
・造船所・メーカ間での設計作業コンカレント化促進による設計リードタイムの短縮
・造船所からメーカヘのフィードバック早期化による設計の正確性向上
前者の期待効果は、さらに、メーカにおける部品手配及び製造着手の早期化を通じて、舶用機器の受注から納入までのリードタイム短縮を実現できると見込まれる。
以上のような効果を検証するためには、業務施策14テーマの一つである「造船所・メーカ間のスケジュールの電子的交換」を掘り下げ、今後以下の点について詳細な検討と実証実験の実施が必要となろう。
・機器の協調設計に向けた設計プロセスのマイルストーン(情報接点)の設定
・各マイルストーンにおけいて交換するデータ項目の定義と造舶間共有
・造舶間で共有したマイルストーンに沿ったデータ項目レベルでの交換
7.2 機器設計のワークフローパターンから見た期待効果と課題
7.2.1 5つのワークフローパターン
造舶Webの期待効果を個別かつ具体的に吟味するためには、舶用機器を一括して捉えるよりも機器の設計プロセスの特性に応じたタイプ分けをすることが適切である。そこで、本プロジェクトでは、機器設計における造船所・メーカ間のワークフローに基づき、5つのパターンに分けて期待効果及び課題を識別した。表7-1に5つのワークフローパターンと代表的品目を示す。