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3.4.1.1 国際標準規格化動向

 

FMS関連中基本となるものが、「ISO15849 Standard Guide for Implementation of a Fleet Management System Network」である。ISO15849は、2000年1月の時点でCDからDISに進んだ段階で、今後に順調に審議が進めば、2000年中には最終的な国際規格ISとして制定されると思われる。

ISO15849は、米国の工業規格標準化団体ASTMが1997年に制定したF-1756が原案となっている。ISO15849は、タイトルに示されるようにシステムやネットワークのあり方に対する標準ガイドラインである。システムおよびネットワークについてアーキテクチャ(基本構造)を示すに留まるものであり、本規格だけでシステムの具体的な姿が規定されるものではない。

このような規格化を行う背景には、各国において今後に開発されるFMS間で互換性や相互運用性を全く取りようがないシステムが構築されることを防ぐ目的がある。そのための最低限の基本構造だけは、各国で共通化しようというものである。このように階層的にシステムアーキテクチャを定義することは、アプリケーション間の互換性や相互運用性を図る上で重要な意味を持つ。

FMS Network (FMSN)を構成するものは、大きく分けて船上のシステムネットワーク基盤であるSITP (Shipboard Information Technology Platform、参照;図3-16)と陸側の基盤となるLITP (Land Based Information Technology Platform)である。ともに、CORBAを採用したクライアントサーバモデルであり、相似のシステムアーキテクチャから成り立っている。

 

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図3-16 SITPアーキテクチャ(出所;ISO15849)

 

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図3-17 米国ISITにおけるSITP(出所;Shipbuilding, Machinery & Marine Technology International Trade Fair資料)

 

 

 

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