なお、最上層のアプリケーションは例示されているもので、ユーザーが目的に合わせて自由に構築するとの意図である。
一方でそれらシステムが取り扱うデータの標準化を図る動きとして、Ship Safety Record (SSR)の規格化作業が進められている。これも、米国ASTMで制定された原案を基にISOにおいて審議が開始された。規格の正式名称は、「ISO Standard Guide for Ship Safety Record and Vessel Related Information for use in Developing an Electronic Database」である。SSRは、PSC(ポートステートコントロール)等に必要な情報をはじめとする、すべての船舶管理関連データを含む標準データモデルである。様々な場面で個別に求められる検査レポート等を別々に管理するよりも、むしろSSRデータベースなる共通のリポジトリを用意して、利用用途に応じたアクセス環境の実現を意図している。
SSRとFMSNとの組み合わせにより、船舶情報のグローバルな共有化が図られる。