日本財団 図書館


(7) 業界別に見たエクストラネット

エクストラネットは、各業界がこれまで取り組んできたEDIやCALSといった企業間システム(またはビジネス戦略)の概念を取り込んでいくと考えられる。従って、各業界によってエクストラネットヘのアプローチも異なり、それぞれ目的に合ったエクストラネットが構築されていくことになりそうである。

例えば、製造業では、提携企業や取引先と連携して、開発・生産時の設計データや仕様書、マニュアルを共有したり、情報伝達の効率化を図るCALSの考え方を汲んだエクストラネットがあげられる。

一方、流通業界では、メーカー、卸、小売間で商品カタログを共有し、受発注、在庫管理を一元化するサプライ・チェーン・マネジメント型のエクストラネットなどが主流になると考えられる。

また、全業界に共通するアプローチとして、売り手企業が大口の顧客をエクストラネットで接続し、継続的に受注をうけたり、付加価値サービスを提供するケースも多く見られる。この場合、顧客との関係を強化し、長期的にロイヤリティを確保することを目的とするので、顧客リレーションシップ型エクストラネットともいえるであろう。

 

030-1.gif

図3-8 業界別に見たエクストラネット

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION