(a) コンポーネント
・多重インタフェース・・・ 一つのCORBAオブジェクトに対して複数のインタフェースを割り当て可能とする
・Object-by-value(OBV)・・・CORBAオブジェクトは従来リファレンス(参照)渡しであったのを、値渡しも可能とする
・CORBAコンポーネント・・・自己完結したコンポーネントを作ることを可能とする。コンポーネント仕様はXMLで記述される
・CORBAスクリプティング・・・CORBAコンポーネントをスクリプト言語( JavaScript, Python, CORBAScript, Tcl)で操作可能とする
(b) サービスの質的向上
・Minimum CORBA ・・・ 組み込みシステムへのCORBAの展開を図る
・Realtime CORBA 1.0・・・ 優先度ベースや動的スケジューリングを可能とする
(c) メッセージング機能
・非同期通信・・・Message-Oriented Middleware(MOM)ライクの通信セマンティクス、つまり、メッセージキューイングを定義可能とする
(d) その他
・Java to IDL マッピング・・・ IIOPとRemote Method Invocation(RMI)の接続仕様も定義する
・ファイアウォール・・・ IIOPのメッセージをファイアウォール越しにやり取りできるようにする
・DCE/CORBAのインターワーキング・・・アプリケーションレベルでのDCEとCORBAの相互運用性の確保
S2.3 ACIMリファレンスアーキテクチャの実現
S2.3.11 DFFサービスの詳細と実装から得た知見
(1) 実装したDFFサービス
(a) カタログ・パターン保守サービス
ACIM FLでは、船殻・艤装を問わず、各種のカタログで、パターンクラスが定義されている。これらのカタログ・パターンクラスに対しては、アプリケーション利用者は、事前にその船で使われるパターンインスタンスを PM 内に登録しておく必要がある。しかし、現実の船の設計では、設計途中、すなわち、各種情報が格納された PM を運用している間にも、必要に応じて新たなカタログ・パターンインスタンスの登録、不要なカタログ・パターンインスタンスの削除等を行う必要が生じる。これらの操作をACIM FLと直接リンクした専用アプリケーションとして提供することも可能であるが、ネットワーク上に分散された他アプリケーションからダイナミックにかつ柔軟に対応可能としておく必要があるので、カタログ・パターンインスタンスの保守機能をDFFとして提供した。