(a) 設計作業における協業支援
エージェントはプロセスモデルを参照し、あらかじめ定義された業務プロセスに沿って設計チームの作業が進行するよう、適切なアドバイスを設計者に行って、進捗遅れの設計者に注意を喚起する。
(b) 設計作業の信頼性向上
ある作業者が設計変更を行った場合、エージェントは関連作業者に漏れなく設計変更があったことを自動的に連絡する。また、ある情報が確定した場合には、エージェントは関連する設計者に自動的に情報が確定したことを知らせ、時宜にかなった設計の進行を支援できる。
(c) 分散環境の支援
エージェントは、設計者が今から何をしようとしているかを過去の操作履歴を参照して推測し、設計者が必要とする支援、例えば、これから実行するアプリケーションを、あらかじめネットワーク上から検索する等の支援を行うことが出来る。
(d) 知識の蓄積化
エージェントは知識を持つことが出来、知識を徐々に蓄積して、より賢く適切な支援が可能となって行く。
以上のように、本開発研究で目指した高度造船CIMが提供する環境の大きな特徴は、リファレンスアーキテクチャで保証された開放性、PMとプロセスモデルによる知識共有、更に、エージェント技術による新しい協業支援の実現にある。