(e) A5−設計の進捗の詳細な管理
プロセスモデルを介して、設計チーム全体及び各設計者の進捗情報が共有され、誰でもモニターできるようになる。知的エージェントがPMの構築状況を常に監視し、業務プロセス管理サーバーに随時報告するので、プロジェクトマネジャーは、最新情報をいつでも入手可能となり、詳細な進捗管理、クリティカルパスの認識、進捗遅れへの早期の打ち手実施、個人の生産性評価が可能となる。
(2) B−資材調達
(a) B1−設計と資材の緊密な連携
PM、資材情報データベース、メーカーとのCALSによる情報交換によって、見積・設計・資材業務が一貫化される。メーカー変更による、資材コスト、設計・工作の工数の推定が容易に出来る。
(b) B2−CALSによる資材調達
造舶WEBプロジェクトとして開発中のシステムを利用することによって、機器の主要メーカーの見積・仕様・納品情報が容易に入手できるようになることが期待され、それと連携して、PMから資材発注に必要な情報を取り出し、購入要求時に、関連モデルや設計ドキュメントをリンクして提供するなど、高度な資材手配が可能となる。
(3) C−生産設計
(a) C1−ヤードプラクティスベースの自動設計化
伸ばしや開先処理などの定型的な生産設計業務は、ヤードプラクティスデータベースを参照して、ほとんど全て自動化される。知識処理が進み、設定した設備との整合性保持、工法と構造とのそれも実現される。未熟練作業者でも、容易にモデルを作成できる。
(b) C2−ユーザーカスタマイズの容易化
新しい構造や、スロット形状カタログの追加はもちろん、作業指示書などの帳票類の新規追加・編集や、使い易い画面への変更など、ユーザーが自由にカスタマイズ可能となる。また、既存ソフトウェアコンポーネントを組み合わせ、ユーザーの手で新しいアプリケーションが開発可能になり、システム保守要員をかなり減少できる。
(c) C3−外注設計委託作業の円滑化
PM情報をネットワークを介して構築・参照できるので、遠隔地にある設計外注先への委託作業も円滑に行える。また、作業の進捗状況もリアルタイムで把握でき、納期確保が容易になる。
(4) D−初期工法検討
(a) D1−ブロック分割と搭載シミュレーションの可能化
初期の段階で、ブロック分割と同時に搭載順序を検討し、ブロック分割の後、そのブロックが搭載可能かどうかを確認するため、高度なCG機能を使い画面上でブロックを動かして、容易に干渉確認できる。