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(2) CADリポジトリアクセスサービスの実装例

CADリポジトリアクセスサービスの実装形態は、各社CADの稼動環境、実装言語等を考慮して決定される。図5.4-3に中間ファイル方式によるデータ交換の構成例を示すが、PMから受け取った、もしくは、PMに受け渡すデータを、一旦中間ファイルへと書き出し、この中間ファイルを介して既存CADデータベースとのデータ交換を行おうとするもので、データ交換はバッチ型ジョブの実行を想定している。この手法は、IDL言語バインディングが規定されていない言語(例えば FORTRAN)で実装されているCADシステムや、CAD固有データベースへのアクセス関数が公開されていないような場合に有効である。CADリポジトリアクセスサービスは、中間ファイルに対して入出力を行い、C++で実装されてCORBA BUS上にサービスを提供し、前述したデータ交換制御プログラムと連携してPMとデータ交換を行う。

 

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図5.4-3 中間ファイル方式によるデータ交換

 

5.4.7 データ交換実験の結果

ここでは、データ交換実験の対象とした3種類のCADシステムについて、実船データ、もしくは実船と同等レベルのデータを用いたデータ交換実験の結果を示す。なお、船殻FLの検証を目的としたデータ交換実験は、MATESとTRIBONを用いて行い、艤装FLの検証は、すみれを利用して行った。

(1) MATESとPMのデータ交換実験

MATES船殻モジュールは、船殻基本図設計ステージから詳細設計、生産設計を経て部品のNC切断情報生成ステージまでを広くカバーする実用システムであり、豊富な実船適用実績がある。

 

 

 

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