・ノード情報
・接続口情報
・系統とそれに所属する艤装部品との間の関係情報
・経路とそれに所属する艤装部品との間の関係情報
・交通定義とそれに所属する艤装部品との間の関係情報
・艤装部品とそれが配置されるノードとの間の関係情報
・一品情報
・艤装部品間の接続関係情報
・艤装部品と船殻の間の取付関係情報
・間接関係情報
5.4.6 固有部の実装とデータ交換実験
前述した通り、アダプターの開発に関しては、データ交換仕様の標準化と開発効率の向上を狙って、各社CADに依存しない「共通部」を洗い出し、CADリポジトリアクセスサービスの共通部IDLインタフェース仕様として制定した。データ交換実験の対象とした造船所CADは、この「共通部」仕様に準拠して、各CADの環境(稼動プラットフォームや実装言語など)を考慮してプログラムを実装することになる。また、ACIM FLと造船所CADシステムのデータモデルとの意味的変換は、正に各CAD固有のデータモデルに依存する部分であり、各CADごとに実装する必要がある。データ交換実験の対象とした造船所CADについて、この共通部と固有部の実装を実施し、まず、各CADで準備したテスト構造モデルに対してプログラムの基本機能を確認する目的で部分的データ交換を試みた。次に、アダプター開発の本来の目的である「実船データを用いたPMの機能検証」のためのデータ交換実験を実施した。
(1) 対象とした造船所CADシステム
データ交換実験の対象となるCADシステムは下記の通りである。
・三菱重工業:MATES
・三井造船:TRIBON
・住友重機械工業:すみれ
なお、前述したようにアダプターは検証用アプリケーションという位置付けに加えて、既存CADとPMの連携のための実用アプリケーションという側面もあり、各社での実運用時のPMとの連携法を反映して、データ交換の方向、すなわち、既存CAD→PM、または、PM→既存CADの重要度に若干の差がある。具体的にはMATESとすみれは既存CAD→PMが、また、TRIBONではPM→既存CADのデータ転送量が多い。