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4.2 プロセスモデルの検討

プロセスモデルとは、協業支援システムを開発するに当たって必要な、製品設計や工作情報の作成といった、設計業務の手順(プロセス)を表現するための情報モデルである。ここでは、まずモデル化の対象とするプロセス情報の分析と整理について、次に設計業務プロセスを表現するプロセスモデルについて詳細に述べる。

 

4.2.1 設計業務におけるプロセス情報の3つのループ

設計業務におけるプロセス情報の生成・利用・改善のサイクルは、図4.2-1に示す3つのループに分類できる。

 

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図4.2-1 3つの業務プロセス情報の生成・維持・利用ループ

 

各ループの特徴を以下に示す。

(1) 内側のループ(Engineering Collaboration Loop:設計者同士の協業のループ)

設計者同士が情報交換しながら進める作業プロセスのループ。このループのプロセスは、マネジャーが設定した目標プロセスを基準として各設計者が設計し、一般的にはマネジャーが管理しないプロセスである。

(2) 中間のループ(Project Adaptation Loop:マネジメントのループ)

マネジャーが、設計した目標プロセスに沿ってプロジェクトが進捗しているかどうかを管理するループ。目標プロセスはマネジャーによって設計され、プロジェクトに所属する全ての設計者に公開される。

 

 

 

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