4) 緊急時の避難、救難体制が確立していること。
5) 想定航行海域での安全航行を保証できる船舶の設計・建造が可能なこと。
6) 想定航行海域での航法が確立していること。
7) 国際港としての港湾の整備が充分であること。
8) 航行に伴う環境影響評価が確定していること。
9) 法制、保険、税制の面での採算性、経済性の条件が満たされること。
10) 国際物流の経済的評価に耐えるものであること。
これらに加えて、航路が安定して発展するための要件として、NSRでは、
11) NSR沿いにある未開発地域の開発振興シナリオの妥当性
が問われる。
ヴァスコ・ダ・ガマがインド洋航路啓開に向けて、母国ポルトガルを離れたのは1497年7月のことである。未知の海を乗り越え、10カ月を超える長旅の末、拓かれた海の道は、その後、アフリカ、アジアの国々に激動の500年をもたらしたことがよく知られている。ヴァスコ・ダ・ガマの航海から5世紀を経た今、NSRの啓開は間近かであるが航路沿いの国々に何をもたらしてくれるのであろうか。