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図5.9 SSM/I衛星氷況画像取得位置及び範囲

 

(7) 本船に軸馬力計をはじめとする種々の計測器を取り付け、その航行性能の定量的計測、すなわち氷中及び開水中の推進性能試験・旋回性能試験を、図5.2のSite A-Dにて約150回行った。これら計測器からのデータは、船内計測室に設置した記録器・解析機に自動記録され、船内解析をできる限り行った。推進性能試験の結果を図5.10、5.11に示す。氷中性能試験は、東シベリア海の多年氷盤群中、およびラプテフ海、カラ海の一年氷中で行った。主機関の連続最大出力が21,000馬力であるのに対して、計測した軸馬力は、最も条件の厳しい多年氷中航行でも高々13,000馬力で、船速1〜6ノットで航行できた。本船はNSRを通年航行し、ロシアの港に入港することを想定して設計されたためにこの様なエンジン出力になっているが、必ずしもこの出力は適当でなく、夏期航行には大き過ぎ、冬期や春期航行には小さ過ぎると思われる。

 

 

 

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