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オンブズマン制度研究会報告書の言葉を借りますと、「新しい仕組みとして、…(仮称:オンブズマン委員会)を設置し…利用可能な制度を整備していくことが望ましい…委員会は、…既存制度に取って代わるものではなく、それらと連携を図りつつ、…万全の体制を確立しようとするものである。その設置は…仏像に最後の入魂を行うにも等しい」ものである、としております。ですから、同研究会は、もちろん行政監察制度や行政相談委員制度を引き継ぎながら、それを否定するのではなく、更に発展させる一種の最後の画竜点睛として、そういう制度が必要ではないかという提言をしたわけです。

同研究会の提案が、今の状況でそのまま有効かどうかは別として、やはり行政とは独立だということが重要だということを、オースティン先生も講演のなかでおっしゃったわけですが、目に見える形で何か別の全国的なオンブズマン制度を作るということが、その独立性という点と同時に、国民の注目を集めるという点からも、やはり検討に値するのではないか、という感想を私は持ったわけです。

一応、その二つぐらい、素人なりにこの制度の発展のための多少でも参考になればと、申し上げさせていただいた次第ですが、いずれにしても今日は6人のパネリストと、オースティン先生から非常に内容の豊富な話が出されましたので、全体として非常に実り多い企画になったのではないかと思います。

皆さんのご協力に感謝をして、これでパネルディスカッションは、終わりにしたいと思います。どうもありがとうございました。

 

 

 

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