ほとんどのミッション(通常2km以上)で、音響テレメトリのシステムは良好に作動した。しかし、 40時間を過ぎて、音響の通信が失われた。コマンドがビークルに送られるときに(ノイズの干渉かマルチパスのために)通信が瞬断し、問題が発生した。この結果、オンボードコンピュータのソフトに復旧し得ない同期エラーが発生した。テレメトリが失われても、ミッションプランにより、自立的にミッションは達成された。
6-3 北極海でのケーブル敷設のナビゲーション
1996年の4月に2回、ケーブル敷設のミッションが行われた。1回目は、Fig.5に示すように、Knossosと呼ばれるアイスキャンプに向けての片道180kmのものであった。2回目は、Knossosから33km離れたMinotaurと呼ばれるアイスキャンプヘ向かうもので、ナビゲーションの観点からすると、1回目の繰り返しであった。

6番目のCatcherと呼ばれるサイトはKnossosにあり、ケーブルのCatchment Loopの向こうにある。ミッションプランはテセウスがそれぞれのトランスポンダにホーミングし、位置を更新することになっている。First BaseとSecond Baseでは、ビークルに不測の問題が発生することを考えて、人間が音響テレメトリを介して通信を行った。Sliding Homeではトランスポンダが、帰投するときに狭い海峡に無事に入れるようにテセウスを介助した。