音響ホーミングシステムで、ルート途中の何点かで位置を更新する。これは、テセウスが遠隔のアイスキャンプでロープの輪をくぐるときにも使われる。
この論文は、まず、2次元の(水平面内の)ナビゲーションの問題を扱う。垂直方向の位置は圧力トランスデューサによる水面からの深度と、ソナーによる海底面からの高度の2つの方法で計測する。
テセウスで選択されたナビゲーションのセンサを表2にまとめる。
Notes:
1) Circular Error Probable (CEP), for flights less than or equal to 1.0 hr
2) For flights up to 2 hrs
3) Percentage of forward speed
4) Not including errors due to acoustic ray bending
5-2 慣性航法
Honeywell社のMAPS INUは中程度のストラップダウン方式の慣性航法装置で、ナビゲーションセンサのすべてのデータをオンボードコンピュータにMIL-STD-1533のバスを介して供給する。理論的には、他のセンサを必要としないので、この慣性航法装置単独で、氷海下でのAUVのミッションに要するナビゲーションのデータを得られる。しかし、実際には、ある慣性航法特有の欠点のために別のセンサが必要となる。
慣性航法装置によって得られる速度は、慣性プラットフォーム特有のSchuler振動に支配される。加速度計のバイアスやスケールファクタといった短期間のエラーによって外乱を受けるときは、慣性航法装置で測定される速度はSchuler振動のような振動をするであろう。Fig.3は数日間のHoneywell MAPS慣性航法装置のX方向のfree-inertial速度である。2時間、ジャイロコンパスのアライメントがあった後は、およそ84分周期のSchuler振動が支配的である。このような発散する振動が、AUVの巡航速度2m/sに有意な割合を占めているので位置推定の精度が非常に悪くなる。