5. ナビゲーション
5-1 導入
どんなタイプのビークルも水中のナビゲーションは困難である。テセウスへの要求はとりわけ挑戦的なものであった。
・ ビークルは200km以上を航行し、特定の位置の±50m以内に到達し、帰投しなければならない。
・ ビークルは100%氷で覆われた海域で運用されなければならない。
・ ビークルは北緯80以上の高緯度で運用されなければならない。
・ ビークルは無人、すなわち、コンピュータで制御されなければならない。
・ ビークルは自律、すなわち、人間の介在無しに運用されなければならない。
・ ビークルは非常に高い信頼性がなければならない。
長距離の数日間に及ぶミッションを実現するには、正確なナビゲーションシステムが必要である。溶けることのない氷の下で運用するにはさらに制約がある。すべてのナビゲーションのセンサは、海氷下になければならないが、必ずしもビークルに搭載されている必要はない。我々はこの問題に次のようにアプローチした。
中程度の精度の、速度補正のある慣性航法装置でルートナビゲーションの航跡推定する。