日本財団 図書館


3. 荷重成分への分離実験

 

3.1 実験装置

使用した模型プロペラは、NSR航行貨物舶用として設計されたもので、NSR大直径プロペラが1/18の尺度、NSR小直径プロペラがその半分の大きさである。Table2に模型プロペラの主要目を、Fig.3に形状を示す。模型ダクトは透明なアクリル製とすることにより、干渉の様子を外部から高速度ビデオで記録し視覚的に観察することが可能となった。

068-1.gif

Fig.3 模型プロペラ形状

Table2 模型プロペラ主要目

068-2.gif

( )NSR Small Propeller

 

3.2 実験条件

模型氷は、添加剤としてプロピレングリコールを使用した。氷の強度は、添加剤の濃度調節と、テンパリング時間の調整により変化させ、圧縮強度の平均値の比較で180〜1020kPaの範囲の氷片を得ることができた。これから大直径プロペラ用として100mm×100mm×氷厚30mm、NSR小直径プロペラ用として50mm×50mm×氷厚15mmに整形して流し込みに使用した。

プロペラの回転数はNSR大直径プロペラが4、5、6rps、NSR小直径プロペラが8、10、12rps、水中試験でのプロペラ前進速度は0.1m/sとした。この条件でのプロペラ前進係数J=0.080、0.094、0.120であり、これは同程度の氷厚での模型船の自航試験実績から決定した。

以上により、(1)プロペラ直径、(2)プロペラ回転数、船速、(3)氷強度の3種のパラメターを変化させて実験を行った。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION