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5 解析方法

 

5.1 航跡の作成

各船舶の連続した航跡は、レーダによって得られた10分間ごとの航跡(図5.1参照)を継ぎ合わせコンピュータに入力して作成されたもので、この各航跡と目視観測で得られたデータと同定(整合)することにより、各航跡に対し船積、船型あるいはゲートライン通過時刻等のIDが与えられる。

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図5.1 レーダ画像例

5.2 通航隻数の集計

通航隻数の集計にあたっては、船舶がゲートラインを1回通過するごとに1隻としてカウントし、全船舶について識別記号をつけ、計算機により船種別、船型別、時間帯別等の集計を行った。

5.3 航跡密度

海域の利用状況または混雑状況の概観を目的として航跡密度図を作成する。航跡密度は対象海域を正方形のメッシュで区切り、各メッシュ内におけるすべての通航船舶の存在延べ時間を観測時間で除し、そのメッシュを1km2に換算した値としたものである。実際の計算にあたっては、調査対象海域内における航跡数に加えて、その海域を航行する各船舶の速力の違いによる存在時間を加味している。このことは、同じ1本の航跡であっても、速力によっては当該海域に数分間しか存在しない船舶もあれば、数十分間存在する船舶もあることから、速力が混雑状況に影響を与えるためである。

 

 

 

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