(2) 自主分離通航水域内における他船との出会い状況
自主分離通航路内における他船との遭遇状況についてアンケートを行った結果を表4.7に示す。
表より比較的船舶交通が輻輳する剣埼沖および洲崎沖、神子元島沖、潮岬沖ならびに日ノ御崎沖においては、2割近くの利用者がニアミスなどの遭遇状況を常に感じていることがわかり、“時々ある”と感じている利用者は約半数を占めていることがわかる。また、風早埼沖、大王埼沖、市江埼沖や深水深航路など比較的利用船舶の少ない水域においては、他の水域と比較して低い結果となった。
なお、ニアミスなどの遭遇経験時における他船船種について、1]10,000GT未満の一般船舶、2]10,000GT以上の一般船舶、3]通航中の漁船、4]操業中の漁船、5]プレジャーボート、6]その他に分類して整理した結果を図4.8に示す。
図より最も他船船種として多かったのは10,000GT未満の一般船舶で全体の約3割(33.8%)を占める。次いで操業中の漁船ならびに通航中の漁船(41.8%)が多く、両者で全体の約7割を占める結果となった。