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世界の関係機関は衛星航法システムと陸上システムを使用して、これらを複合化することにより完全性と利便性が要求に合致するということ、そして位置の精度はディファレンシャル モードにより改善できることを先駆的な各国の研究により結論づけた。

これらの考え方はCIS電波航法計画とヨーロッパ電波航法計画で明文化された。

 

地上局による長距離電波航法システム

チャイカおよびロラン―C電波航法システムは海、空、陸の地域的な電波航法サービスの利用者の要求を満足している。これらのシステムの高い精度と相対的に維持運用経費が少ないことにより近未来においておそらく民生用の衛星システムが運用されるまで使用できる状態が続くであろう。

現在、チャイカとロラン―Cは別々に運用されるかあるいはチャイカ/ロランチェーンとして運用している。個別のシステムとしては、たとえばヨーロッパ チャイカ チェーンは北西ヨーロッパロラン―Cサービスのいかなるロラン―Cチェーンとも完全に分離されている。

たとえば、チャイカ/ロラン―C結合チェーンはAlexandrovskとPetropavlovskのチャイカ局とAttuのロラン―C局を使用して建設されたロシア/アメリカチェーンである。

ロシア連邦はチャイカ/ロラン―Cチェーンが特に黒海、バルチック海、バレンツ海をカバーするように建設されたならばヨーロッパの全てと約西経15度から東経50度の海域で利用できる。これは実質的にヨーロッパ諸国とロシアの電波航法計画の両方に貢献するものである。これは、おそらくロシアがバレンツ海、バルチック海に関係する政府それに黒海に関係するヨーロッパの機関との打ち合わせをすることに言及すべきである。

 

ユーロフィックスの概要

 

オランダのデルフト技術大学の技術者がEUROFIX航法システムを開発した。ディファレンシャル グローバル ナビゲーション サテライト システム(DGNSS)と地上システムのロラン―Cを結合した複合航法システムである。ロラン―Cは追加された送信変調器を通してDGNSSの擬似レンジ計測の補正とインテグリティーデータのキャリアーとして使用される。

EUROFIXシステムはGPSとロラン―Cの欠点を補う次のような利点がある。

―広いカバーエリアがある。

―既存の設備が利用できる。

 

 

 

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