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―都市部および山岳部におけるデータ伝送能力に優れている。

―ロラン―CまたはGPSのいずれかが故障した場合のバックアップ。

ロラン―C信号はロラン―Cシステムの正規の運用に影響を与えないDGNSS補正データを伝送する。ロラン―C受信機は信号を復調しEUROFIXの利用者に次の測定結果を出力する。

(1)GNSS擬似レンジデータは標準のGNSS受信機を通じて得られる。

(2)ディファレンシャルGNSS補正値はロラン─C電波航法データ リンクを経由して受信される。

(3)ロラン―C擬似レンジあるいは電波到達時間差(TD)

(4)インテグリティーデータ

正確なDGNSSの測位はロラン―Cの擬似レンジ(二次補正ファクターASFを含む)の連続した補正に使用できる。GNSS衛星データ信号が都市部や山岳部で喪失した時、ASFは時問よりむしろ距離により緩やかに変化するので利用者は補正されたロラン―C信号を使用して精度が10から20メートル程度の連続した位置を得ることができる。

EUROFIXが実現した時、次の要求を満たさなければならない。

―EUROFIX変調器からのロラン―C信号の各グループの最初の2つのパルス以外のロラン―Cのブリンキング機能は残っていなければならない。

―変調にはトラッキング バイアスの誘導があってはならない。

―変調率は十分小さくして不必要な信号電力のロスをなくす。

これらの要求は1μsの変調インデックスにパルス位相変調を設定するために使用される。8パルスグループの内、最後の6パルスのみ変調され変調方式は常にGRL A 3レベル変調である。ローデータ レートは175から70bpsである。データ送信は非同期フォーマットで行われている。送信時刻を許容できる範囲に維持するためRTCMタイプ9メッセージが使用される。補正データは校正局で発生され、コード化されロラン信号の上に変調される。EUROFIX受信機はロラン―C信号を復調する。

ロラン―C信号にEUROFIX変調信号を加えることは通常のロラン―Cの運用に少し影響する。EUROFIX変調のための機能を持った将来のロラン―C受信機はパルスが復調さえされれば必要なデータを簡単に取り出すことができる。これは信号喪失を防ぐことができる。

前述のとおり、データ伝送路には3つの主な妨害の原因がある。

―環境雑音

―連続波による妨害

―クロスレートによる妨害

別個のロラン―C局の信号は特にクロスレート妨害の影響を受ける。最新のエラー補正コードはメッセージの量は多くなるがエラーの数を減らすことができる。エラー補正の方法の選定はロラン―Cの信号状態により決めなければならない。

 

 

 

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