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1999年11月1日から3日にかけてロンドンで行われたRINとILAの会議

(NAV99/ILA28)

 

次のことが決議された。

1. 航法システムの一元化としてひとつの電波航法に依存するという原則は危険であり、技術的にも運用面においても実現は難しい。

2. 衛星航法システムは将来、航法の主要なシステムとして利用される。従って、このシステムのさらなる開発が望まれる。

3. 予見し得る将来、位置測定、航海、タイミング測定でのバックアップと衛星航法の性能向上のための陸上システムが必要とされる。

3.1 ―ロラン―Cとチャイカのサービスは連続して行われるべきである。

―衛星航法システムとともに運用されるロラン―Cとチャイカを使用したユーロフィックスの能力は認識され、この改善は励みとなる。

―衛星と陸上の二つのシステムの統合を促進する意味においてロランとチャイカのデータ伝送の機能について検討を続けるべきである。

3.2 全ての航空機の運行のための衛星航法システムDMEの統合だけでなくILSやMLSとの統合に向けても研究すべきである。

4. 電波航法装置のサービスに携る組織および国家の代表者は複数の方式の位置測定航法システムとタイミングサービス、それに最適な利用者装置の有効性を増進し得るであろう標準化と最終的または途中における開発の方針を確実にする共同研究ために召集された。

 

議事録の概要

発表の多くは位置の測定と航海それにタイミングのための衛星の技術が全世界で利用される主要なサービスとなるが、国家の安全保障と生活の安全に総合的に依存できるシステムは存在しないという内容であった。冗長性の要求を満たすふたつの衛星システムの可能性が提案され、航空機とこれら関連の分野に慣性航法システムの利用が提案された。

IALA(国際航路標識協会)の事務総長による基調演説ではロランの復活と陸上のシステムと衛星の複合による衛星システムの次世代の考察を会議の議題に盛り込んだ。

これはまた欧州間のネットワーク統合システムのサービス供給者に特徴ある幅広い提言をする政府間条約組織であるNELSの将来についてDr. Ulrich Klingeにより同様な意見が述べられた。

 

 

 

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