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2.2 計測対象

今回の実験では、港湾沖合にある防波堤を計測対象として、その平坦部に円柱や角柱などの目標物を配置して、船舶から計測(画像撮影)した。計測する調査区間(岸壁長さ)は、約50mとした。

精度の検証を行うために、防波堤上に50mのメジャーを引いて3m間隔でテープを張り付けるとともに、既知の座標を持つ基準点と、ブロック等の目標物を配置した。目標物と基準点の相対的な位置関係は、実験後にトータルステーションを用いて計測した。

配置した目標物は以下のとおり。

・ダンボール(大:500×390×390)×5

・ダンボール(中:400×340×350)×5

・煉瓦ブロック(210×100×60)×4

・コンクリートブロック(円柱:100φ×200)×3

・コンクリートブロック(台形:150×150×150)×1

・コンクリートタイル(溝付き:300×300)×2

・その他:バケツ×1

(計19個)

防波堤上の目標物の配置状況と、その計測状況については、本文の3.2章 図3.2.1.1、図3.2.1.2に示す。

 

2.3 使用機器とその構成

実験は、最新型のマルチビーム超音波測深機システム一式(動揺補正装置、GPSアンテナ等を含む)にスチルカメラを設置して行った。システムの設置図については、本文の3.2章 図3.2.1.3に示す。

実験に使用した主な機材は、以下のとおりである。

・使用船舶(排水量19ton、全長:17m、全幅:4.5m、喫水:1.8m)

・マルチビーム超音波測深機(ソナーヘッド+制御装置)

・動揺補正装置

・RTK-GPS受信機+1PPS-Box

・スチルカメラ(NikonF3+モータードライブ)2set

レンズ35mmF2(UVカットフィルター)

・フィルム(35mm ISO400)

・同時シャッター装置(レリーズ+ラジオコントロール)2set

スチルカメラは、動揺補正装置との位置関係を明確に算出するために、既設のGPSアンテナの横に取り付けた。また、取り付け金具からの振動を軽減するべく、繊維索を用いて、引っ張りつなぎ留めた。カメラの取り付け状態は、本文の3.2章図3.2.1.5に示す。

 

 

 

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