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2]機動性に関する機能

・災害発生後、24時間程度で迅速な稼働が可能である。

・ハンドリングはなるべく少ない人数で行える。

・小型船舶に簡単に設置が可能である。

災害発生後に、港湾施設および水域の調査を、倒壊の危険がある陸上ではなく、海上の船舶から行う。この場合、港湾管理者が調査船を保有している事例は少なく専用船を用意することは難しいため、特殊な装備等を必要とせず、小型船舶に設置できる構造とする。

 

(2)平常時の機能

調査ユニットの平常時の機能については、潜水士の減少問題に関連した、水中部の施設状態の把握等、以下のような機能が求められていることが明らかとなった。

1]港湾施設の調査に関する機能

・港湾施設の水中部および護岸前面海底地盤等の状態を表示することが可能である。従来潜水士等に依託して行っている港湾施設の水中部の状態検査や、今まで要求がありながらあまり行われていない前面海底地盤等の状態把握が可能である。

・施設のひび割れ、腐食状態の確認、肉厚の測定が可能である。

2]施工中の水域の検査機能

・岸壁、防波堤等の工事における出来形の測量、捨て石投入の管理などが可能である。

・水域の管理業務の一環として、泊地等の深浅測量が可能である。

3]港湾施設のデータベース作成機能

・港湾施設の測量機能を持つことが必要である。

非常時と平常時の差異を比較するために測量を行いデータベースを作成することが必要である。また、日常の維持・管理業務でも本データベースが活用されると考えられる。

・港湾施設の検査記録を取り込むデータベースを作成することができる。

日常行っている保守・調査業務の結果を、簡便に扱えるデータベースを持つとともに、港湾の測量データとリンクさせることにより、施設に関するデータを一括して効率的に管理する。

 

 

 

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