しかし、そのままピークを迎えてしまうことも多かったといいます。中村を小学6年生のときから指導してきた竹村吉昭コーチは、「中高生の頃は、体の成長イコール記録の伸びみたいなもの。そこからいかに上積みしていくかが問題なんです」と話します。
体の成長が止まっても、肉体的なピークはもっと先。世界のトップ選手のほとんどは、20歳を越えています。米国のジョニファー・トンプソンは、昨年26歳でバタフライの世界新記録を塗り替えました。
では、何を上積み出来るのでしょうか。中央大学のヨシムラ ユタカ監督は、「パワーの源となる筋力ですよ」と言いきります。欧米選手に比べて体格的に劣る日本選手は、これまで技術面でそれをカバーしてきましたが、それだけでは世界と戦えなくなってきています。