(3) ホームビジット・ホストファミリーの声
タウンミーティングの翌日4月16日、招請者3人(1人は前日に帰国)は、「ホームビジット」として、黒部まちづくり協議会のスタッフ宅に招かれ、自由な時間を過ごした。わずか1日だけの短い期間であったが、日本の日常的な生活や文化に触れることで市民同士の友好を深めるとともに、リラックスした雰囲気でより深いまちづくり談議を楽しむことができた。以下ホームビジット先からの回答である。
〜ホストファミリーヘのアンケート〜
【ホームビジットを引き受けた理由】
・地方都市に住んでいると外国人と接する機会が少なく、こういうチャンスをとらえて交流したいと思っていました。
・外国人と話をすると、いつも新しい発見があります。私達の常識が彼らの非常識であったり、私達が大変難しい課題だと思っていることを簡単に当たり前だと考えていたり、異文化を知ることは素晴らしいことです。
・前々から一度イギリスヘ行きたいと思っておりました。世界一のガーデニングの町を見て、イギリスのガーデニングを学びたいと思っていましたので、楽しみにホームビジットを受け入れました。
【交流の具体的内容】
・自分の家の庭(日本庭園)を見ていただいたら、感動されました。
・まちづくり、市民と行政、議会制度のテーマ等について話し合いました。
・お茶会を催して下さった米屋家で、日本の正式なティー・セレモニーを体験し、感動していただきました。
・ジム・ウォーカーさんは、「日本の古い家を見たい」と言われたので、農村の古い家を案内しました。私の村をイギリス人が歩いたのは、ジムが一番目です。神棚、仏壇、大黒柱、火鉢、掛け軸、塗り物などに感心されました。また、五月人形、雛人形を見て、説明に大変喜ばれ、鯉幟にも子供の成長を大事にすることに大変楽しそうでした。孫がジムさんの顔を描いてプレゼントしました。
・米作りのハウスの中に入って、苗をどうして植えるのかと聞かれ、作業所の田植機で説明しました。「お父さんの作ったライスを食べたい。」と、ご飯を2杯おかわりされました。椿を見て、イギリスでは大事にされて、なかなか手に入らないと写真をパチパチ写しておられました。
【交流をされた感想】
・海から3000m級の山々がこんなに近いという自然環境が観光資源として素晴らしいものであることを教えられた。
・まちづくり、市民合意の形成に行政が強く関わっているヨーロッパの実態を知った。
・地元に(全産業に)経済効果のある仕組みを整えないと観光政策は進まないことを知った。
・若夫婦はどうにか話をしていましたが、私達夫婦は話すことができなくて、今からでも英語を習わなくてはと思いました。彼はとっても真面目な人だと思いました。観光をPRに来られたので、是非行ってみたいと思いました。
・古い物、木、花、風景を大事にする地方であること、私達日本人が学ぶことがたくさんありました。今私達が椿の古木を大事にする運動、オープン・ザ・ガーデンなど、目指すことが同じなので、うれしく思いました。