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C 第2分科会

 

市民:

黒部市内の海岸のでは行政やボランティアによる清掃が行われているが思うような成果が上がらない。このような水辺のゴミ問題についての取り組みは?

ウォーカー氏(イギリス):

湖水地方のボランティアはパーク・オーソリティー(公園管理局)により管理されている。ボランティアの人たちは、自分たちの景観に大変誇りを持っていると思われる。自分が長くその地方に住んでいたら全く分からないが、一歩外に出て客観的に自分の住んでいる地方を眺めれば、その良さが分かり誇りが持てるようになってくるのではないか。この点から、観光産業は地域の人々にとって大変いい財産になり、誇りを持つことで、ゴミ問題も解決につながると思う。

 

市民:

水に親しみ、ふれあう機会を持つための教育的な配慮は?

ウォーカー氏(イギリス):

イギリスでは、水泳教育が学校教育の大事なカリキュラムの一つになっている。水の教育に関しては、水を管理するエンバイロメント・エージェンシーの役割が最近増大しつつある。水不足のため、市民に対し節水の教育をするようになっているのだ。学校でも水について学ぶことの重要性が指摘されてきており、同エージェンシーでは子供たちのために様々な情報を与えることにも力を入れている。

シュテムスホーン氏(ドイツ):

ドイツでも水泳教育は大変重要視されており、各市町村では水質汚濁、環境汚染を防止するため、莫大な予算を費やしている。最近はその努力が功を奏し、20〜30年前は大変汚染されていた川も、今では泳ぐことはもちろんその水を飲むこともできるようになった。

 

市民:

下水道の完備状況は?

シュテムスホーン氏(ドイツ):

ドイツでは、下水道はよく発達しており、下水は一ケ所に集められて、浄水をし、また川に戻すというシステムが整っており、汚水をそのまま垂れ流すことは厳しく規制されている。

ウォーカー氏(イギリス):

ウィンダミアも優秀な下水設備を持っている。しかし郊外では下水道設備はなく、各家に浄水槽があり、行政側のアドバイスや管理の下で下水処理が行われている。

 

 

 

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