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デンマーク

 

(1) 一般事情

 

デンマーク王国は、北欧に位置し北海とバルト海の間のユトランド半島と、フュン・シェルラン・ロルラン・ファルスター・ボルンホルム島など約500の島々から成っている。

東はカテガット海峡、北はスカゲラック海峡をへだててスウェーデン、ノルウェーに対し、西は北海にのぞみ、南はドイツに接している。

なお、大西洋上のフェローズ諸島、カナダ北東方のグリーンランドも領有している。

国土面積(フェローズ諸島とグリーンランドを除く)は43,077km2(日本の0.11倍)であり、人口は528万人(97年央推定)である。

首都コペンハーゲンの人口は136.2万人(96年)で、「商人の都」を意味するようにデンマーク最大の、かつ天然の商港であり、1984年に自由港となって以来バルト海沿岸諸国の中継貿易港として繁栄している。

また、北欧最大の都市であるため北欧の海運、航空、通信の中心地として重要性を増してしいる。

さらに、「北欧のパリ」と呼ばれている美しい都市であるとともに、造船など重工業の中心地ともなっている。

フェローズ諸島は、デンマークの漁業基地であり、また牧羊も盛んである。

デンマークは、国土の55%が農耕地、森林は10%であり、海岸線は西部を除き屈曲に富んでいる。

気候は、海洋性気候を呈しており、暖流の影響で緯度のわりには温暖である。

人種は北方ゲルマン民族であり、言語はデンマーク語である。

宗教は、住民の殆ど全てがキリスト教徒であり、その90%は福音ルーテル教に属している。

通貨は、クローネ(99年3月26日現在1ドル=6.92クローネ)が使用されている。

デンマークの現政権(左派・中道連立内閣)は、深刻化する経済不況および失業問題を当面の国内最重要課題として、低インフレ率、経営収支黒字の維持を重視する一方、税制・労働市場改革を推進している。

また、外交ではNATO協力、EU協力、北欧協力、国連協力を四本柱とした政策を戦後一貫して継続している。

なお、わが国とは伝統的に友好関係にあり、最近では政治・外交面での関係が緊密化しつつある。

デンマークの経済は、貿易依存度の高い国であり、ここ数年の世界的な景気低迷の影響を強く受けることとなったが、国内個人消費の拡大を中心として、93年後半より着実に景気回復へと向かっている。

 

 

 

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