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3. ヴィナシンの最近の新造船工事

1999年8月現在、ヴィナシン傘下の造船所は国内船主向けに下記の新造船を引き渡した。

─1,400DWT型貨物船(複数)

─3,500DWT型プロダクト・タンカー1隻

─1,300Hp級タグ1隻

─30ノット級高速アルミ艇1隻

─28kノット級高速客船1隻

その他にヴィナシン系造船所は下記の船舶を間もなく引き渡す予定。

─6,500DWT型貨物船1隻

─密輸取締り用哨戒艇(複数)

─近海漁船(135Hp-500Hp)

─引上げ能力8,500トンの浮きドック1基

1999年1月現在、ヴィナシンは韓国の現代重工業とヴィナシンの合弁造船所のVLCC建造ドック用にゲート2基を建造、引き渡した。これにより同造船所は順調に操業を開始することができる。

さらに売上げを伸ばすために、造船以外の部門、すなわち港湾建設、土木・建設プロジェクト向けの鉄鋼構造物の製作、外資との資本提携によるプロジェクト向けにも受注を図っている。

 

II. ヴィナシンの今後の発展方向

1. ヴィナシンの発展を左右する重要な要素

1.1 政府の支援政策

政府の優先投資政策:造船設備のグレードアップ資金調達のために、政府はヴィナシンに対して、長期償還条件の特別ソフトローン、外国からの借款に対する保証などの便宜を図っている。造船企業を対象に50%の免税措置(例えば付加価値税を対象とする)もある。

1.2 2010年までのベトナムの海事産業部門の発展方向

1.2.1 船隊増強:現在ベトナムには100社を超える海運企業があり、これはわが国商船隊の構造に大きな悪影響を及ぼしている。船隊を構成する船舶の大半は小型の老朽船である。海運企業は主として内航市場に集中していて、輸出入貨物の積取比率はわずか15%に過ぎない。2000-2010年の海運需要に対応するためには、以下のように一新した規模の船隊を構築しなけばならない。

 

 

 

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