Figure 1: Illustrating the geometry and principle of split-look processing of ocean wave data.
これらの条件は
ρ<CΔt<L (4)
となる。深海における波浪の分散関係は、gを重力加速度、K=2π/Lを波数とすると
C=(g/K)1/2 (5)
となり、JERS-1 SARの3ルック分解能は約18m、ルック間時間差は1s前後なので波長約100以上の波浪への応用が、理論上可能となる。
ここで、SARによって生成された波浪画像のスペクトル解析に使われる4手法を紹介する。
・ルック加法:一般的に用いられている方法で、マルチ・ルック又はスプリット・ルック画像を加えて平均をとった画像をフーリエ変換する。スペックル・ノイズは軽減されるが、波浪などの動体のスペクトル(S/N比)は減少する。
・スペクトル加法:各ルック画像の強度スペクトルを加えて平均をとる方法で、動体の画像のS/N比の減少はない。
・重み付きクロス・スペクトル:本報告で解説する方法で、スペックル・ノイズを抑え、波浪の方向スペクトル計測ができる。
・相互相関法:スプリット・ルック画像の相互相関関数から波長と波浪進行方向の検出と(低精度ではあるが)波浪位相速度の計測が可能だが、自動化の問題や解析が複雑という欠点がある。
次に、重み付きクロス・スペクトルを使った方向スペクトルの測定方法を示す。簡単のために波浪画像強度を一次元の三角関数で表示し、ルック1と2の強度を
I1(X)=1+cos(Kx)
I2(X)=1+cos(KX-ω△t) (6)
とする。