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NSCAT

NSCATは、日本宇宙開発事業団(NASADA)の任務として、ADEOS衛星(5.13参照)に搭載されて、1996年8月16日に種子島宇宙センターからH-IIロケットにより太陽同期の準極軌道に打ち上げられた。NSCATは、米国航空宇宙局(NASA)が開発したマイクロ波レーダー散乱計であり、全球の海洋上の海上風ベクトルを測定した。図5.7に6本のアンテナを有するNSCATを示す。

 

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図5.7 NSCATアンテナ

 

NSCATの科学的な目的は以下のとおりである。

・あらゆる天候下で、地球規模の海洋表面付近の風を高い分解能で測定し取得する。

・大気の作用、海洋の応答および多様な時空間スケールの大気海洋相互作用を測定する。

・風データを数値気象モデル及び数値波浪モデルへ同化させて、予測手法を改良し開発する。

・気候変化と気象のプロセスを理解するために、他分野の科学計器による測定値と風データを組み合わせる。

 

NSCATによる海上風の測定は概略以下のとおりであった。

・13.995GHzの周波数を用いて連続して観測した。

・6個の長さ3mの二重偏波の棒型アンテナ(図5.7)が、50kmの解像度で後方散乱データを約9ヶ月間収集した。

・1日当たり26万8000個の後方散乱波データが結合されて処理され、全球の風ベクトル分布図を作成した。

 

SeaWinds

NASAのQuick Scatterometer(QuikSCAT)衛星は、カリフォルニアVandenberg空軍基地から、米空軍TitanIIロケットにより、1999年6月19日の太平洋夏時間午後7時15分に打ち上げられた。衛星は南南西方向に打ち上げられ、地上から最大約800km高度の楕円軌道に投入された。

QuikSCATに搭載したSeaWindsの任務は、1997年6月のADEOS衛星の電源喪失によるNASA Scatterometer(NSCAT)データの損失期間を「迅速に回復すること」である。

 

 

 

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