・波高は同心円状に分布せず、波高勾配は各方位で異なる。
・進行方向から時計回りに45度または90度方向で最も波高が高く、その180度反対方向で波高が低い分布を示す。
・台風の進行方向の右半円が左半円より波高が高い。
・台風の前方の海域が後方の海域より波高が高い。
・最大の波高(8m以上)は、台風中心付近の進行方向右側で現れる。
・台風の進行方向右側の次に波高が大きいのは、台風中心付近の前方とそこから時計回りに45度の方向である。
・台風中心付近では、後方海域の平均波高は比較的小さく、約4〜5mである。
・中心から外側に500km離れた海域における平均波高は3〜4mである。このうち、進行方向45度で平均波高は最も大きく(4m)、台風の後方および進行方向225度の方向で最も小さい(3m)。
2] 勢力が強い台風(中心示度850〜979hPa)
図3.4と図3.8によると、次の波高分布特性が明らかになる。
・最も大きな波高(8〜9m)が出現するのは、台風中心〜200kmの範囲の進行方向から時計回り45度〜90度の海域である。
・4方位でみると(図3.8の1段目)、波高は右象限で最も高く、次に前方海域で高い。後方と左象限では、中心から同じ距離の前者と比べて、波高は1〜2m小さい。
3] 勢力が弱い台風(中心示度980〜1040hPa)
図3.5と図3.8によると、次の波高分布特性が明らかになる。
・勢力が強い台風と比較して全体に波高が小さく(図3.8の2段目)、最大波高が6〜7m、最小波高は2〜3mである。
・中心から外側に向かう波高の勾配は、勢力の強い台風の場合に比較して小さい。
・右象限と前方海域で波高が高く、左象限と後方海域で波高が小さいという特徴は、勢力の強い台風と同じであるが、勢力の強い台風ほど顕著ではない。
4] 移動速度が小さい(0〜18km/h)
台風図3.6と図3.8によると、次の波高分布特性が明らかになる。
・進行方向の前方半円において波高が高く、後方半内で低い非対称の波高分布を示す。