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また、表1に海陸それぞれについて1月、4月、7月、12月の各月および年平均気温の気候ノイズ示した。これを見ると月平均値、年平均値とも海上気温の気候ノイズが陸上気温のそれより小さい領域が多い。この結果より、ここで取り上げた領域について海上観測により得られた気候データの品質は、陸上観測点より得られたデータのものと比較して劣らないことが理解できる。

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図3 図2に示したAREA1、AREA3、AREA5の領域毎に平均した、BOX(実線)および陸上観測点(破線)における年平均気温の平年偏差。平年値は1961年〜1990年の30年平均値。

 

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表1 図2に示した5領域における海上と陸上それぞれの月及び年平均気温の気候ノイズ。採用したBOX数および観測点数も掲載した。

 

商船等の船舶による個々の観測データは信頼性に乏しいにも関わらず、海上観測データと陸上データの品質がほぼ等しいということは注目すべきである。これについて現時点で考えられる解釈を以下にまとめた。海上気温は、単純に海上風および海面と大気の温度差に支配されて決定されるため、空間的および時間的に一様な分布状態である。一方で、陸上気温は、 地形、植生、土壌水分量など多くの要因によって影響され、大気境界層内の様々なプロセスによって決定づけられる。そのため、陸上データの標準偏差は海上データに比較して大きくなることがあり、それぞれの気候ノイズの特性にその影響が表れていると考えられる。しかしながら、事実を明確に理解するためには、更なる詳細な解析が必要と思われる。

 

 

 

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